鯖缶で注目のDHA/EPA(オメガ3脂肪)は女性不妊を改善する?-妊活

鯖缶で注目のDHA/EPA(オメガ3脂肪)は女性不妊を改善する?-妊活妊活

鯖缶で注目のDHA/EPA(オメガ3脂肪)は女性不妊を改善する?-妊活

DHA(オメガ3脂肪酸)はサバやイワシといった青魚やゴマなどに含まれている物質です。
近年、このオメガ3脂肪酸が妊活に良いと言われるようになりました。
しかし、本当にオメガ3脂肪酸は妊活に良いのでしょうか?
注目を受けるようになった背景から、論文まで丁寧に紹介していきます。

なぜオメガ3脂肪酸は注目されるようになったのか

DHAは、元々頭がよくなるや健康によいと言われていました。
そんな、オメガ3脂肪酸が妊活に効果があると言われ始めたのは、

最強の妊活」で取り上げられたからだと思います。

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これによると、

・ハーバード大学により行われた研究。
・オメガ3系脂肪酸(EPAやDHA)を含む食事やサプリメントからの摂取量が高いほど、
妊娠率、出産率が高い。
・EPAの摂取では妊娠率10%、出産率15%、DHAの摂取では妊娠率8%、出産率16%増加
・摂取した総エネルギーの1%にあたる飽和脂肪酸をEPAやDHAに換えると、出産率が2.37倍にアップ

ということが書かれているらしいです(小学館参照)。

他のネット記事でも
「ハーバード大学の研究結果、DHAが体外受精成績をよくする」
ということが書かれていました。
しかしながら、元の論文をきちんと解説しているネット記事はほとんどなく、実際に論文を読んだかは正直懐疑的です。

そこで、実際の論文をのデータなどを参考にしながら紹介していきます。

オメガ3脂肪酸の血中濃度が高いほど妊娠率向上

体外受精(ART)に臨んでいる女性232人を対象に、100人をランダムに抽出して
オメガ3脂肪酸の血中濃度と、体外受精の関係を調べました。

まず、血中のオメガ3脂肪酸の濃度が高いほど妊娠率及び出産率が高いことが分かりました。
オメガ3脂肪酸の濃度が1%増加するごとに、

妊娠率8%増加(図1、1.08;1.04,1.11)、
出生率も8%増加(図1、1.08;1.01,1.16)

していました。
上昇効果としては、EPAのほうが大きく、EPAの血中濃度が1%上昇するごとに

妊娠率は10%(図1、1.10;1.00,1.20)、
出産率は15%(図1、1.15;1.05,1.26)も増加

していることが分かりました。
オメガ3脂肪酸の血中濃度と出生率の関係
図1 血中オメガ3脂肪酸と妊娠率出産率への影響(※1より引用)

このことから血中におけるオメガ3脂肪酸の濃度が高いほど、出生率が向上することが分かりました。

オメガ3脂肪酸を摂取しても妊娠率向上

続いて、体外受精に臨む女性168名に治療開始前に131の特定の食品をどの程度摂取したかを確認し、脂肪酸と体外受精との相関関係を調べました。

摂取エネルギーの1%をオメガ3脂肪酸に換えたときの受精率、妊娠率、出生率
図2 摂取エネルギーの1%をオメガ3脂肪酸に換えたときの受精率、妊娠率、出生率(※1より引用)

図2ではそれぞれ、オメガ6脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、タンパク質、炭水化物から
オメガ3脂肪酸へ摂取エネルギーが換わった際の、受精率、妊娠率、出生率が記されています。
結果的に、摂取エネルギーの1%をオメガ3脂肪酸に置き換わった場合、出生率が2.37倍(図2、1.02,5.51)に増加していました。

以上のことから、オメガ3脂肪酸の摂取が妊娠に効果的であることが分かります。

オメガ3脂肪酸の摂取方法

オメガ3脂肪酸が大事なことが分かりましたが、実験の女性たちは何からオメガ3脂肪酸を摂取していたのでしょうか?

筆者たちは、女性たちの食事生活を検討し、どのような食事からオメガ3脂肪酸を摂取したのか調べました。

オメガ3脂肪酸摂取における主な食材
図3 オメガ3脂肪酸摂取における主な食材

こちらが、女性たちのオメガ3脂肪酸の摂取元の食材になります。
見てわかる通り、オメガ3脂肪酸は、
魚あるいは魚油由来のサプリメントでの摂取が約80%という驚異的な結果になっていました。
(何より驚くべきは、この結果が日本ではなく肉食が豊富なアメリカでの研究ということ)

内訳をみますと、50.8%がDark meat fishと記されています。
Dark meat fishとはマグロ、サバ、サーモン、イワシなどを指します。

このことからも、サバがオメガ3脂肪酸を摂取するうえで欠かせないことが分かります。

オメガ3脂肪酸に関する別の論文

また、別の論文において、オメガ3脂肪酸の摂取が卵母細胞の質と能力に影響を与えることにより、妊娠の結果に影響を与える可能性があることが示唆されています(※2)。

これらの知見に関しては、
卵母細胞に関しては逆に胚発生率低下を引き起こしたという知見もあったり(※3)、
やはりオメガ3脂肪酸摂取は胚の質を向上させるというアンケートを取った知見などもあります(※4)。

少なくとも今回紹介した論文においては、オメガ3脂肪酸摂取と出生率に正の相関はあるものの、卵母細胞や胚の質のマーカーとの関係は見られませんでした
(卵母細胞数に関しては分からず、胚の質に関してはそもそも調べていない)。
今後調べる必要があるかもしれないと筆者たちは述べています。

さらに、オメガ3脂肪酸がコレステロールの供給源となり、ステロイドホルモン合成に関与するという知見もあります(※5)。

しかし、今回紹介した論文においてはオメガ3脂肪酸とステロイドホルモンであるエストラジオールとの相関は見られませんでした。

まとめ

以上、最強の妊活で取り上げられた、ハーバード大学のDHA/EPA(オメガ3脂肪酸)摂取に関する論文を紐解きました。

体外受精をする方を対象に、大規模な研究結果をした結果、

オメガ3脂肪酸の血中濃度が高いと、出生率が高くなる。
オメガ3脂肪酸摂取量が高いと出生率が高くなる。
オメガ3脂肪酸の摂取は主に魚で行う。

ということが分かりました。

オメガ3脂肪酸は体内で合成が難しい物質です。
DHA/EPAといったオメガ3脂肪酸は魚類からの摂取が主になります。
特に、EPAの効果が高いと書かれていたので、鯖缶によるオメガ3脂肪酸の摂取は妊活に効果的かもしれません。
(追記:缶詰に含まれるビスフェノールAは、分解能力の低い胎児には悪影響を及ぼす可能性があるため、妊娠中は控えたほうがいいかもしれません。参考はこちら

オメガ3脂肪酸が含まれたサプリについて気になった方は、オメガ3脂肪酸だけでなく、コエンザイムQ10やマカ・葉酸など男女問わず妊活に必要な成分が含まれたマカナというサプリメントもありますので、ぜひご検討ください。
マカナについての詳しい情報は妊活サプリmakana -マカナ-の効果について、成分から検討したを参考ください。

男性の方はDHA/EPA/DPA(オメガ3脂肪酸)は男性不妊に関係する?-妊活を参考にしてください。

原著論文が気になる方は、参考論文に載せておきますのでご確認ください。

参考論文等

※1 論文タイトル;Serum omega-3 fatty acids and treatment outcomes among women undergoing assisted reproduction conditions: a bovine in vitro model
著者;Y -H Chiu et al
雑誌名;Human Reproduction (2018)
※2 論文タイトル;Prolonging the female reproductive lifespan and improving egg quality with dietary omega-3 fatty acids.
著者;Nehra D et al
雑誌名;Aging cell (2012)
日本語の解説はこちら
※3 論文タイトル;Maternal supply of omega-3 polyunsaturated fatty acids alter mechanisms involved in oocyte and early embryo development in the mouse.
著者;Wakefield SL et al
雑誌名;Am J Physiol Endocrinol Metab. (2008)
※4 論文タイトル;Increased preconception omega-3 polyunsaturated fatty acid intake improves embryo morphology.
著者;Hammiche F et al
雑誌名;Fertil Steril (2011)
日本語の解説はこちら
※5 論文タイトル;Polyunsaturated fatty acids in male and female reproduction.
著者;Wakefield SL et al
雑誌名;Biology of Reproduction. (2007)



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